非接触センサによる
顔特徴量を用いた心的飽和推定
近年,センサから得られる生体情報を基に,興味・関心などといった感情の推定を試みる研究がなされている.生体情報をもとに感情の定量化を行うことで,従来のアンケート評価による曖昧さ,煩わしさを取り除くことができる利点がある.しかし,興味・関心の場合被験者の好みに左右され,生体情報を取得する過程で課されるタスクでも,被験者間で一定の反応が得られない可能性が考えられる.
そこで,本研究では,心的飽和(飽きている感情)を生体情報から検出する手法を提案する.飽きている状態は,被験者間の好みで左右されないと考えられるためである.また,感情は表情に表れやすいとされている.図1に示すように,赤外線センサで取得した顔特徴点から表情変化を記録することで,心的飽和の検出を試みる.この感情の誘発には,単純な操作を繰り返すゲーム(図2)を用いた.